むかしばなし

むかしばなし

いよいよ今日から12月です。

待ちに待った12月です!ついつい鼻歌が出てしまいそうなぐらい12月が好きです!

 

12月といえばイベント。

クリスマス、大晦日。

まぁ我が家が関係するのはそれぐらいですが、各イベントに向けて、街中がイルミネーションとクリスマスソングで賑やかになり、私もついついつられてテンションがあがります。

 

 

でも、一番の理由は妻とお付き合いさせていただいたのが12月だからです。

 

妻とお付き合いができたからこそ、長女に逢え、長男に逢え、柴犬ゆきに逢え、今の私があります。

妻がいなければ、きっと今ごろ私は新聞紙にくるまって道端で寝ていたかもしれません。

 

お付き合いするまで2年かな、3年かな。とにかく長かったですね。。。

当時、彼女(妻)は鉄壁でしたね。

まぁ今も別の意味で鉄壁ですがね。

 

そして当時の私は今と大きく違う人間でした。

法を守らないとか、平気でご飯を残すとかではないですが、振り返ると恥ずかしいぐらい自己中心的というかなんというか。。。はっきり言って褒められた人間ではありませんでした。

まぁ今もあまり褒められませんがね。

 

妻には何度も何度も勇気づけられ、励まされ、助けられ、叱られました。

本来であれば、故郷を離れ私についてきてくれた妻を逆に私が助けなければならないのですがね。

心の底ではそれはわかってはいたものの、どうにもならない時期がありました。

 

まぁ今回はそのどうにもならない時期になるちょっと前のお話をさせていただきたいと思います。

お時間があれば、こういう人間もいるんだなぐらいの軽い気持ちでご覧ください。

 

 

過去記事「愛猫家」でもお話ししたとおり、私は転勤し、その約10か月後に彼女(妻)と入籍する予定でした。

ちなみに彼女は入籍直前まで仕事を続けることとなっており、私と一緒に引っ越すことはできませんでした。

 

彼女は婚姻届について

一つ、二人そろって役場に出すこと

二つ、彼女が決めていた日に出すこと

三つ、証人は彼女の親と私の親であること

と、三つのルールを決めており、それは私も知っていました。

 

私は彼女の退職前日から長めの休みをもらう予定でした。

彼女の退職日は職場まで迎えに行き、彼女の実家に挨拶に伺ったところで彼女の父親に婚姻届の証人欄を記入してもらい、その後は私の実家へ行き私の父親に証人欄を記入してもらい、その後は当時私が住んでいた市町村へ戻り、彼女と私が二人そろって彼女が決めた日に婚姻届を提出し晴れて夫婦となる予定でした。

 

ところが、彼女が決めた日まで約2週間となったとき、私は大ケガをしてしまい入院することとなりました。

救急搬送され、数日後に手術を終え、医師から無事成功したことを伝えられ、私も彼女も心底安心したのを覚えています。

彼女は入院した翌日にお見舞いに来てくれましたが、手術が終わった日の夜、仕事の都合で帰っていきました。

 

彼女が決めた日まで約一週間となったとき、私は医師に事情を話し、外出許可がほしいと伝えましたが残念ながら結果は不可でした。

それを彼女にメールで伝えたところ、夜になって「わかった。」とだけ短く返信があったのを覚えています。

 

それからは私がメールしても返ってくる返事は短く素っ気なく、いよいよ翌々日が彼女の決めた入籍日となりました。

それまで何度もメールや電話で謝りましたが「気にしなくていいよ。」「別にいいよ。」「今はケガを治すことに専念してください。」といった返事ばかりでした。

 

そして彼女が決めた日の前日昼頃。

私が診察を終えて、部屋に戻ると彼女がいました。

 

彼女「名前書いて。感動の再会で手震えてるかもだけど失敗は2回まで。3回目の失敗は許さない。」

 

彼女に手渡されたのは、鉛筆で下書きされた予備を含む3枚の婚姻届でした。

そして証人欄には彼女の父と私の父の名前がありました。

 

私 「うちの実家に郵送したの?」

彼女「そんな失礼なことできるわけないでしょ() 私が持っていって目の前で書いてもらったよ。」

 

 

 

彼女は、私から外出不可と聞いた一週間前、すぐにでも行動したかったそうですが数日後に退職を控えており、さすがに退職日を早めるわけにもいかずどうにも動けなかったそうです。

が、退職後は役場で婚姻届の記載方法などを聞いて鉛筆で下書きし、こう書けば絶対受理されるという確認をとったそうです。

そして、私の実家に住民票(戸籍謄本かもしれません。。。)を取ってもらうようお願いしたそうです。なにせ証人の一字一句間違いない住所と本籍が必要だったからです。

そして、彼女の父親に証人欄を書いてもらったあと、私の実家へと向かったそうです。

 

私の実家では、私の父に証人欄を書いてもらい、翌日早朝には私が住む市町村へ向けて出発し、夜遅くに到着したものの面会時間が過ぎていたため病院には顔を出さず私の部屋で一晩過ごしたそうです。

 

当時、私が住んでいた市町村は北海道の東。私の実家は北海道の西。彼女の実家はそのほぼ中間。

冬道にも関わらずものすごい距離を運転した彼女。

彼女がそこまでの長距離運転をしたのは、そのときが最初で最後でした。

 

私からの連絡に素っ気なくしたのは、まず運転やら何やらでそれどころではなかったこと。

そして私を驚かせたかったとのこと。

そして最大の理由は心配させたくなかったとのことです。

 

 

私は無事に書き損じることなく1枚目の婚姻届を書き終え、彼女一人で市町村役場へ最終確認に行き、ほどなくして笑顔で戻ってきました。

 

そして翌日、彼女が決めた日。

婚姻届が無事に受理されたところで彼女は妻となり、残りの2枚の婚姻届を破り捨てました。

 

私 「破っちゃったの?」

妻 「私が婚姻届を書くのは一生のうち1枚だけだから残りはいらない。」

私 「記念にとっておけばよかったのに。」

妻 「こんな記念はいらないよ。これからは結婚記念日を忘れないでくださいね。」

私 「一緒に出しに行けなくてごめんね。」

妻 「そのぶんの償いはケガが治ったらお願いしますね()

 

そのときは、妻と一緒になれたことを本当に幸せに思い、言葉では表現しにくいのですが私の一生はこの人のためにと思いました。

 

でもですね、半年も経たないうちに妻はほとんど毎日泣いてばかりでした。

もちろん私のせいです。私の悪い部分が出てきてしまったのです。

 

そして一年後、今の我が家が誕生するきっかけとなる出来事がありました。

それは妻の力であり、私の力ではありません。

 

 

と、いうことでとても長くなってしまいましたので、続きはまた私の気が向いたときにでも書ければと思います。

おやすみなさい!