獅子の子落とし

柴犬ゆき

長女「ぱぱ、生きてる?」

 

私の生死を心配してくれる長女の一声で目覚めた土曜の朝でした。

長女曰く、最近ちゃんと柴犬ゆきと遊んであげられていないからドッグランに行きたいとのこと。

 

長女は今年から小学生。

園児だったころと違い、朝早く登校し学校が終わって帰ってくるのは午後3時過ぎ。

そして宿題、友達と遊ぶ、夕食、風呂等々あっという間に寝る時間となってしまいます。

今年初めから土曜、日曜と習い事を始めたため、更にゆきと遊ぶ時間が減ったことをずっと気にしているようでした。

 

長女はゆきのママとなることを宣言し、幼いながらもその小さな体に芽生えた大きな母性本能に従い実行しようとしています。

そんな長女に感銘を受けました!

 

その願い、叶えましょう!

  

でもまだ朝の5時前です。。。

夕べ私が寝たのは午前2時ころ。眠ぅ~くて眠くてしかたなかったです。。。

 

私 「わかった!」

長女「やった!」

私 「でもお昼から行こう!」

長女「うん!じゃぁ粘土で遊ぼう!」

私 「うん。。。」

 

早朝から数時間に及ぶ粘土遊び。

寝不足の鼻に粘土のニオイはなかなかこたえるものがありました。

 

そして朝食、昼食、一休みを終え、いよいよドッグランです。

長女「ゆき~。ママとドッグラン行くよ!」

 

長女の声にゆきが表情を明るくしました。

 

いつものとおり私が助手席にゆきの席を準備していると、そわそわするゆき。

いつものごとく有無を言わさず助手席へ乗せます。

 

よく行くドッグランまでは車で10分ほどです。

近いように感じますが決して歩いて行ける距離ではありません。

田舎道の10分と都会道の10分はかなり違います。

もちろん我が家は田舎道です。

 

約10分後。

ドッグランには10頭ほどの先客がおり各々自由な時間を過ごしていました。

ゆきは恐る恐る中に入り、リードを外すと走り出すわけでもなく恐る恐るフェンスに沿ってお気に入りの遊具へと移動します。

幸いお気に入りの遊具は誰もおらず、独占できると一安心したのかゆきが駆け昇ります。 

 

心地よさそうに息を切らし、何度も何度も往復します。 

 

私 「あればっかりで遊んでるね。」

妻 「ほか行くと大きい犬に囲まれるからね。」

 

ゆきは過去に何度もこのドッグランで他の犬に囲まれてびくびくしています。

イタズラされたわけでも、ケンカしたわけでもなくただ囲まれただけですが、ゆきにとっては恐怖なのでしょう。

 

今日は囲まれないといいね!そう思った矢先、ゆきのほうへ近づいてくる一匹の大型犬。

近づく大型犬に気づき遊具から離れ隅へ移動しようとするゆき。

でも先回りされ、詰め寄られ、否応なしに広場の中央へと追いやられます。

広場に出たところで次々と他の犬がやってきます。

逃げ場がなくなりました。

 

試練タイムの始まりです。

 

 

あいにく写真を撮れませんでしたが、最後は生後6か月のチワワに吠えられて終わりました。

特段いじめられている様子もなかったことから長女は傍観です。

 

試練を乗り越えたゆき。

すかさず長男が駆け寄ります。

 長男「ゆき、すごいがんばったね!」

 ゆきを称賛し頭を撫でる長男。

でも、ゆきは長男にもびくびくです。。。 

 

ちなみに長男はじゃれてきた大型犬に押し倒され泥水の中に転がり、着替えを持ってきていなかったのでオムツ姿です。

 

小さい子をドッグランに連れて行くときはぜひ着替えも!